お役立ちコラム
矯正治療とは?
歯並びを整え、見た目だけでなく機能も改善する治療法である歯科矯正治療。
かつては歯の表面に金属の装置やワイヤーをつけたものが主流であり、矯正期間中の見た目を気にして、なかなか治療に踏み出せない人も多くいたかと思いますが、現在では金属の代わりにセラミックを使用したり、白いワイヤーを使用したり、透明のマウスピースを用いた治療法があったりと、見た目に配慮した装置が使われるようになってきました。
そこで今回は、矯正治療の概要として、矯正治療ではどのようなことを行うのかや、どういった症状が矯正治療の対象となるのかについてお伝えしていきます。
矯正治療とは
見た目や機能に問題が生じている歯並びを専門用語で「不正咬合」といいます。矯正治療では、不正咬合を改善し、見た目や機能を回復することを目的としています。矯正装置にはさまざまなものがあり、取り外しのできるマウスピースタイプのものや、歯の表面にブラケットと呼ばれる装置をつけて、一本一本の歯を動かしていく方法、さらにそれらを行う過程で補助的に使用する装置や器具などがあります。
歯が動くためには、矯正力といい、弱く持続的な力をかけることで歯が目的の場所へと並んでいく力が働きます。歯を動かす距離が大きいほど、矯正の期間は長くなる傾向があります。また、歯が動くためには、歯を支えている骨である歯槽骨が一方では溶かされ、もう一方では新たに作られる骨の代謝が行われています。矯正を行う過程で生じる痛みは、歯を動かすために骨が溶かされるという、炎症に似た状態が意図的に作られていることによります。
矯正治療は数ヶ月から年単位での治療期間が必要になることが多いですが、矯正によって正しい歯並びや噛み合わせを手に入れることは、見た目を改善させるだけでなく、噛み合わせを改善することで歯の本来の役割が果たされるようになり、むし歯や歯周病になるリスクを下げることにも繋がります。
矯正が必要になる歯並び
矯正が必要になる歯並びには、下記のようなものがあります。
①開咬
開咬とは、奥歯が噛み合った状態で、前歯が噛み合わずに隙間ができた状態をいいます。前から見たときに上の前歯と下の前歯に明らかな隙間ができている場合もありますが、一見重なっているように見えても、横から見ると隙間がある場合も開咬です。
開咬の主な原因には、指しゃぶりや、舌を前に出す癖などがあります。前歯でものが噛めないため、麺類を前歯で噛みきれないなどの症状が現れます。開咬の人は、前歯で噛めない分、奥歯に負担がかかります。そのため、奥歯を早期に失ってしまうリスクがあります。
②過蓋咬合
過蓋咬合とは、前歯の噛み合わせが深い咬合をいいます。通常、前歯は奥歯で噛み合ったときに、上の歯が下の歯を2〜3mmほど覆った状態になりますが、過蓋咬合の方は噛み合わせが深いため、上の歯が下の歯をほとんど覆うような歯並びになっています。
過蓋咬合の方は噛み合わせが深いことから、下の前歯が上の前歯を突き上げるような状況が起こってしまい、上の歯を早期に失うリスクがあります。
③叢生
叢生とは、ガタガタになっている歯並びをいいます。「八重歯」も叢生の一種です。
叢生の原因は、主に歯が並ぶスペースに対して、歯が大きいことであり、特に現代人は顎の幅が狭くなってきていることから、叢生になる人も増えてきていると言われています。叢生の場合は、歯が重なりあっているところの歯磨きがしにくいため、むし歯や歯周病になるリスクが上がります。
④反対咬合
反対咬合とは、噛み合わせが反対になっていることをいいます。通常は上の歯が下の歯を覆うような歯並びですが、反対咬合の方は、下の歯が上の歯よりも前に出ています。反対咬合の場合では、歯や顎の関節に負担がかかりやすくなります。
⑤上顎前突
上顎前突とは、上の歯が下の歯よりも前に出すぎてる状態をいいます。
巷では「口ゴボ」と呼ばれることもあります。上顎前突では、奥歯の負担が増えやすいことで奥歯を早期に失うリスクが高まったり、程度が強い人では唇が閉じないことで口の中が乾燥してしまうことから、むし歯や歯周病のリスクが上がってしまいます。
⑥空隙歯列
空隙歯列とは、歯と歯の間に必要以上に隙間がある歯並びのことをいいます。いわゆる「すきっ歯」のことです。
空隙歯列の方は、隙間に食べかすが詰まりやすいため、むし歯や歯周病になるリスクが高くなります。
矯正治療を開始する時期は、小児期からであることが望ましい場合もありますが、成人以降に治療を開始される方も多いです。
矯正治療に興味のある方は、ぜひ一度歯科医院で相談してみましょう。
はら歯科クリニック
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