「歯周病（ししゅうびょう）」という言葉をご存知ですか？

歯科医院に来られる患者さんからも「歯周病の検査をしてください」「歯周病になっていないか不安です」とお話をいただくことも多く、「歯周病」という言葉を知っている方は多くいらっしゃると思います。

しかし、歯周病という言葉は知っていても、その意味を知らない方も多いのではないでしょうか？

今回は歯周病について説明していきます。
「今のお口が歯周病になっていないか？」のチェック項目も付けているので、ぜひ鏡で確認してみましょう！

歯周病とは

歯周病とは、歯周病の原因となる細菌の感染によって引き起こされる病気です。
歯周病になると、歯茎に炎症が起こったり、歯を支える骨が溶け出し、それにより歯がぐらぐらしたり、抜けてしまったりしてしまいます。

初期では、歯茎が腫れたり赤くなったりしますが、痛みはないことも多いです。
その状態から進行すると、膿が出てきたり、歯を支えている骨が溶かされることで歯がぐらついたりしていきます。

歯周病が進行すると、噛んだ時に痛みが出たり、頻繁に歯茎が腫れたりするので、そこで初めて歯科医院を受診される方も少なくないです。

歯周病の原因である細菌は、主に歯と歯茎の境目にある歯肉溝（しにくこう）をすみかとして増えていきます。そのため、歯周病になりにくくするためには、歯と歯茎にいる歯周病菌を意識して口腔清掃を行っていく必要があります。

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歯周病は細菌感染です。
現代では、30歳以上の約8割は歯周病に罹患していると言われます。

「みんなもなっているから大丈夫」なのではなく、一つの病気として、予防や治療に努めていくことが大切です。

続いて、鏡でお口の中を見ながら、歯周病に当てはまる状態になっていないかをチェックしてみましょう！
ここから先は、①健康な歯茎の状態と、②歯周病の一歩手前である歯肉炎の状態、③歯周病になっている可能性が高い状態、についてそれぞれを比較していきます。

①健康な歯茎の状態

・歯茎は薄いピンク色をしている
・歯と歯の間の歯茎が引き締まっている
・歯ブラシをした後に出血しない

②歯肉炎の状態

・歯茎が赤くなっている
・歯と歯の間の歯茎が膨らんでいる
・歯ブラシを当てると出血することがある

③歯周病の状態

・歯茎が赤紫色をしている
・歯と歯の間の歯茎がブヨブヨとしていたり、下がっていたりする
・歯ブラシを当てると頻繁に出血したり、膿が出たりする
・歯と歯の間が広がり、食べ物が詰まりやすい
・歯茎が下がって歯が長く見える
・歯がグラグラと揺れる

いかがでしたか？
今のお口の状態に最も近いものは、①、②、③のうち、どれだったでしょうか？

歯周病は、全ての歯が同じように進行するのではなく、特に磨きにくい奥歯で早く進行する方や、磨き癖があり、特定の部位で進行しやすい方などもいらっしゃいます。

さらに、見た目では分からなくても、歯科医院で専用の器具を使って歯周ポケットの検査をすることにより、初めて分かることもあります。

先程のチェックリストは、あくまでも簡易的なものであるため、「当てはまるから歯周病」「当てはまらないから大丈夫」というわけではありません。

ただ、②や③に明らかに当てはまる項目があった場合は、歯肉炎や歯周病になっている可能性が高く、早めに歯科医院を受診し、検査や治療を進めていった方が良いでしょう。

歯周病は、早めに治療を開始すれば、進行を止めることができたり、元の健康な状態に近づけることもできますが、治療が遅れてしまうと、治療期間が長くなったり、外科的な処置が必要になったり、歯を抜かなければならなくなったりすることがあります。

「歯周病かな？」と思う場合も、そうでない場合も、まずは歯科医院で専門的なチェックを受け、歯周病にならないお口の中を作っていくことが大切です。歯周病について気になる症状や相談したいことがある場合には、お気軽に歯科医院までご相談ください。

はら歯科クリニック

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