
お役立ちコラム
むし歯予防とフッ素
「むし歯予防にはフッ素」という言葉は、聞いたことがある方も多いかもしれません。
歯磨き粉にフッ素が含まれていたり、小学校でフッ素洗口が行われていたりすることは、めずらしくないことです。
しかし、「フッ素が歯にとってどんな働きをしているのか?」「どんな使い方があるのか?」については、実は詳しく知らない方も多いのではないでしょうか。
「フッ素は歯にいい」ということを知っているだけでなく、「フッ素にはどんな効果があるから、使用する意味がある」というという知識もあれば、もっともっと適切にフッ素を取り入れていくことができます。
今回は『フッ素の作用』について解説します。
- フッ素の作用
- フッ素の使い方
- 効果的にフッ素を取り入れる方法
フッ素の作用
①歯質の強化
健康な歯がむし歯になる時、歯の表面はむし歯菌が放出する酸によって溶かされ、その表面の構造は崩れていってしまいます。
歯の表面にはエナメル質という構造があり、身体の中でもっとも硬い物質です。削る時もダイヤモンドの付いた器具を使わないと削れないくらいに硬いです。
このエナメル質の表面の97%はハイドロキシアパタイトといわれるリン酸カルシウムの一種である結晶構造からなります。
しかし、このハイドロキシアパタイトの結晶も、日々の食事や歯ブラシ、そしてお口の中にいるさまざまな細菌の作用によって、少しずつ崩れたり、中のミネラル成分が溶け出してしまったりしていきます。
実は唾液の成分の中にも、傷ついたエナメル質の表面を修復するような成分が含まれているのですが、お手入れが不十分でなかったり、壊れるスピードが速いと、修復が追いつかずに結果としてむし歯や知覚過敏などを生じてしまいます。
そこでフッ素の出番です。
フッ素が歯に作用すると、エナメル質の表面のハイドロキシアパタイトは、「フルオロアパタイト」という構造に変化します。
このフルオロアパタイトという構造は、ハイドロキシアパタイトよりも酸に強い構造です。そのため、むし歯菌の出す酸によって溶かされるリスクを減らすことができ、むし歯予防に繋がるのです。
「フッ素は歯を強くする」という言葉を聞いたことのある方もいるかと思いますが、「フッ素は歯の表面を酸に強い構造に変化させることにより、むし歯になりにくい強い歯を作る」ということなのです。
②酸産生の抑制
フッ素がプラーク(細菌や細菌の出すベタベタとした成分の塊)の中に取り込まれると、細菌の出す酵素の働きを阻害して、細菌から酸が出されるのを阻害することが分かっています。
お口の中のむし歯菌の数をゼロにすることは、どんなに歯磨きを頑張ったとしても難しいことですが、むし歯菌の働きを弱めることで、お口の中に残ってしまったむし歯菌がむし歯を作るのを抑制することに繋がります。フッ素があると、心強いですね。
③再石灰化の促進
最後に、フッ素の働きとして「再石灰化の促進」があります。
歯磨き粉のコマーシャルなどでも、「再石灰化を促進し…」という言葉がよく聞かれますよね。
再石灰化とはどのような状況かというと、むし歯菌の酸によって溶け出したエナメル質(脱灰エナメル質)が、唾液の中に含まれるカルシウムを再び取り込むことで、再度、結晶構造を作ることをいいます。
この再石灰化を生じる際に、唾液中にフッ素イオンが存在すると、この再石灰化を促進して、エナメル質の修復を促してくれるのです。
これがフッ素の3つ目の作用です。
まとめ
フッ素には大きく3つの作用があります。
①歯質の強化
②酸産生の抑制
③再石灰化の促進
フッ素は歯の表面の結晶構造を強くすることで歯の表面が溶け出すことを防ぎ、歯を溶かしてしまうむし歯菌の働き自体を弱め、さらには溶け出してしまった歯の修復を促進する作用があります。
むし歯を予防するために大切なフッ素。
実は食事の中にもわずかに含まれてはいるのですが、より効果的に作用させるためには歯磨き粉などで積極的にフッ素を使用することをお勧めします。
フッ素の使い方については、後日の投稿でご紹介するので、そちらもぜひ読んでみてくださいね。
はら歯科クリニック
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