小児歯科とは、歯科における診療科目の一つです。
小児歯科では、大人に対する歯科治療とは異なり、子ども特有の口腔内の状況に合わせた診察やメンテナンス、治療を行ったり、歯科医院が初めての子どもに合わせた診察を行ったりしています。

特に小児期では、乳歯から永久歯へ生え変わる時期にあるため、歯だけでなく、顎の成長についても診察を行い、永久歯が生え変わるタイミングで歯並びやむし歯など、永久歯に与える影響がないかについても診察を行っていきます。

多くの人が子どもの時に初めての歯科通院をすると思いますが、初めての歯科受診で「歯科医院はどのようなところか」というイメージが決まってしまうことも多いです。そのため、「チェアトレーニング」といって、最初は「まずは診療の椅子に座ること」「器具を触りながら場所に慣れてもらうこと」「お口を開けてもらうことからスタートすること」など、段階を踏んでトレーニングをしていくこともあります。

治療の急を要する状態の場合は、治療が優先されることもありますが、まずは場所に慣れ、安心して治療を開始することも小児期の歯科受診では大切なことです。

いつから受診していいの？

小児歯科を受診するタイミングには、実は明確な決まりはありません。
初めての歯が生えたタイミングや、おうちでの口腔清掃法に悩んだ時など、いつでも受診をして良いのです。

なかには「むし歯になったら歯科医院に行った方がいい」と思われる方もいますが、むし歯になってから受診をすると、初めての診察から治療が必要になったり、子どもが歯科医院に慣れるまでの時間を取れないままに治療に進まなければならないこともあります。

そうなると「歯医者さんは怖い、痛いことをされるところだ」と子どもに恐怖心を植え付けてしまいかねません。そのため、できるだけ早めに歯や口の中の状況を診てもらい、歯科医院に慣れてもらったり、将来的に必要な処置がないかなどを診察してもらうのが良いでしょう。

小児歯科特有の治療

子どものうちに特に行っておくと良い治療があります。

それは、
・フッ素塗布
・シーラント
・乳歯の抜歯
です。

フッ素塗布

フッ素塗布は、治療というよりも予防に近いですが、むし歯になりにくい歯を作るために、むし歯予防に効果のあるフッ素の塗布を行います。
歯科医院で塗布するフッ素は、家庭で使用するものよりも濃度が高く、よりむし歯予防に効果があることや、専門的な目で汚れを落とした上で塗布する点でもメリットが大きいです。さらに、歯科医院で歯科衛生士や歯科医師に口腔内を診てもらう習慣ができると、治療が必要になった場合でも、スムーズに治療へと移れるようになります。

そのため、定期的なフッ素塗布でむし歯予防を行うことは大切なことです。

シーラント

シーラントは、奥歯の溝に材料を詰めることで、むし歯を予防する効果があります。特に奥歯の溝は、磨き残しが増えやすく、汚れが溜まりやすい形状をしているため、どんなに頑張って歯磨きをしていても、むし歯になりやすいのです。

シーラントをするために、歯を削ったりする必要はなく、歯科治療に慣れる点でも、小児期から行っていきたい治療です。

乳歯の抜歯

乳歯の抜歯は、全ての方で必要になるものではありません。
しかし、乳歯が抜けないことで、永久歯の萌出を妨げていたり、それによって永久歯の歯並びに影響が出ることがあります。歯の生え変わりには個人差がありますが、生え変わりのタイミングが子どもの年齢や成長に対して適切であるかや、永久歯の萌出に問題がないかを確かめる点でも、小児期に歯科受診を行うことが勧められます。

以上が、小児歯科についてのお話です。
お子様のお口の中のことで気になることがある場合も、「そろそろ歯科医院を受診してみようかな？」と思われている場合も、ぜひお気軽にご相談ください。

はら歯科クリニック

当院では、小さなお子さまからご家族連れ、ご高齢の方までが安心して通院して頂けるように、キッズルームやお子さま専用の治療室、バリアフリーを整え、様々な年齢層の患者さんが通いやすい医院づくりを徹底しております。
「歯医者さんは怖い」というイメージを払拭できるよう、雰囲気やBGMにもこだわり、ゆったりと過ごしていただける医院づくりに努めています。
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